日なたと木陰

木陰で立ち止まって一休み。ちょっと考えることや、どーでもいいことなど

今週のお題:ちょっとコワい話・・・「誰もいない・・・。」

この記事は、はてなブログの今週のお題「ちょっとコワい話」をテーマに書いた記事です。

数少ない私のちょっとコワい体験談です。

大学の時、大学の近くに住む友人の家によく泊めて貰っていました。

大学の近くには新しい賃貸物件が増えていましたが、友人宅は賃貸の古いアパートで、フローリングではなく全面畳敷きの和室のワンルームだったことに最初珍しく思ったのを覚えています。立地や部屋の広さの割に家賃も安く、相場よりも1万円くらい安いイメージでした。

そんな友人宅に私は食べ物や飲み物を持って行き、友人は宿泊場所を提供する、お互いに持ちつ持たれつの関係でした。一人暮らしあるあるかもしれませんが、友人宅は大学から最も近く、ゲームやテレビなんかの設備も整っていたのでみんなのたまり場状態でした。

友人が1限からの講義で、私が2限からの講義の時なんかは、「まだ寝ていていいよ、後で鍵持ってきて」と言って貰っていたので、お言葉に甘え、後で起きてから友人と学食なんかで落ち合い鍵を返す、なんてことも時々していました。

友人は鍵を閉めた後、ドアの郵便受けに鍵を外から入れておいてくれるというのがいつものパターンでした。


ある日のこと、例のごとく友人は朝早く、私は後からの講義でしたので友人は先に出かけていきました。

「じゃ、先に行ってくるわ」

寝ぼけて意識がはっきりしませんでしたが、寝ている足元くらいに友人の声がしました。眠かったので目を開けずに「いってらっしゃい・・・」とかろうじて返事をしたのを覚えています。

次に友人が金属製の扉を開けて鍵を閉めて出ていく音が聞こえました。「がちゃん!かちゃかちゃ」

その音を聞いて私はまた眠りにつきました。

眠りについたと思ったらまた「かちゃかちゃ、がちゃん!」と鍵と鉄の扉の開く音がしました。

眠たくて目を開けるのも億劫に感じていたのでそのまま眠っていましたが、少し意識はあって(忘れ物でもして取りに帰ってきたのかな・・・)と思っていました。

半分寝ているような、半分意識があるような状態でしたのでそのまま様子を伺っていると、正確には様子を伺おうとしている訳ではなかったのですが半分意識があるもので、友人がすたすたと近づいてくる静かな足音と気配を感じました。

その足音と気配は忘れ物を探すのではなく、まっすぐ私の寝ている場所に向かってきます。

そして友人はそのまま私の布団の上に乗りかかってきました。

私は目を閉じたままわずかな意識の中でこう言いました。

「ちょっとふざけるなよ・・・そういうのもういいから・・・」

友人はまだ上に乗ったままです。

「だから、もういいって(笑)」

まだ上に乗ったままです。ついに完全に目が覚めてしまったので今度は力を入れて友人をどかせようと試みました。

「いい加減にしろって(笑)」

がばっと布団をどけると同時に目を開けると、目の前には誰もいない静かな部屋だけがありました。

「・・・・・」

訳がわからなくてしばらくぼーっとしましたが、何となく居心地が悪いような気分になったのでそのまま起きて、出かける準備をしました。



きっと私が寝ぼけていたのだと思い、友人と落ち合ってから確認してみました。

「さっき家出た後ですぐに忘れ物取りに戻ったよね?」

「いいや、戻ってないよ」

友人の家の中で起こったことを話そうか迷いましたが、何となく話さずにおきました。

その後、友人はマンションの呪いで・・・・なんてこともなく今は結婚して2人の子供ができ、幸せに暮らしております。

あの時目を開けていたらちょっと怖いどころじゃない話になっていたかもしれません。



もしかして上に乗ったのは落ち武者だったかも?ファミレスのシーンが好きです。